IC内の温度は下記の様に定義されており、θJやΨJを用いて概算します。
TA :
- 環境温度(Ambient Air Temperature)
- パッケージから十分離れた周囲雰囲気の温度。
TJ :
- ジャンクション温度(Junction Temperature)
- チップに作り込まれた任意回路の温度。(特に指定のない場合はチップの中心とする)
TC :
- ケース温度(Case Temperature)
- パッケージ表面の任意箇所の温度。(特に指定のない場合はチップの直上とする)
TT :
- パッケージトップ温度(Top of package Temperature at center)
- パッケージ上面の中心の温度。
- パワーデバイスなど特殊な形状、かつ、パッケージの裏面側を“TC”と指定する場合がある為、“TT”を定義。
- BGAなどの通常パッケージでは“TC”と“TT”は同等に使用可能。
TB :
- 基板温度(Board Temperature)
- パッケージの任意の辺端から1mm離れた実装基板の温度。
θJA:
- 接合部から周囲(Junction-to-Ambient)
- 特定の試験材に取り付けられたICパッケージの熱性能の評価基準。
θJC:
- 接合部からケース(Junction-to-Case)
- ヒート・シンクが取り付けられた場合にパッケージの熱性能を概算出来る様にするためのもの。
θJB:
- 接合部からボード(Junction-to-Board)
- パッケージからボード間の熱抵抗を1つの数字で表すことを試みている。
ΨJB:
- 接合部からボード(Junction-to-Board)
- Ψjb は接合部温度~中央部パッケージ・ピン温度間の差分の測定値を、デバイス の消費電力で除算した値。
ΨJT:
- 接合部からパッケージ上面(Junction-to-Top of Package)
- ケース温度測定値から使用中の接合部温度を概算する為の熱評価基準。
これらを用いて、下記の計算式でジャンクション温度を概算します。