KientisのFTM(FlexTimer Module)は、相補PWM出力やデッドタイムも設定でき、1つのPWMで最大8チャネルのPWMを出力できますので、3相BLDCモータを制御可能です。
また、レジスタ更新の同期機能、出力マスク機能などがあります。
尚、デッドタイムは、全てのPWMチャネルで同一の値となります。
PWMの出力用のカウンタの動作モードは、Edge-Aligned PWMとCenter-Aligned PWMの2種類があります。
Edge-Aligned PWMモードでは、カウンタは初期値(FTMx_CNTIN)からモジュロ値(FTMx_MOD)までカウントアップし、初期値に戻り、またモジュロ値までカウントアップするモードです。初期値はマイナス値も設定(例えば-10,000~+10,000)することも可能です。
Center-Aligned PWMモードでは、カウンタは0(FTMx_CNTIN=0)からモジュロ値(FTMx_MOD)までカウントアップし、0までカウントダウンし、またモジュロ値までカウントアップするモードです。
PWM信号のエッジ(変化点)を設定する方法もEdge-Aligned PWMとCenter-Aligned PWMで異なります。
Edge-Aligned PWMモードでは、1つ目のエッジと2つ目のエッジをそれぞれ個別のレジスタ(C(n)VとC(n+1)V、nは偶数)で指定できるため、相補PWMだけではなく、位相がずれたPWMも出力できます。
Center-Aligned PWMモードでは、1つ目のエッジと2つ目のエッジを一つのレジスタ(C(n)V、nは偶数)で指定します。