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  • 公開日時 : 2018/08/10 14:54
  • 更新日時 : 2019/01/30 15:10
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【TI:モーター・ドライバ】 DRV8835 消費電力とジャンクション温度の考え方

DRV8835のジャンクション温度の考え方について教えてください。
・モーターの駆動条件として、駆動電圧:7V、駆動電流:400mAを想定しています。
以下2点について教えてください。
 
①モータードライバの出力電力としては、単純計算にて7 * 0.4 = 2.8Wとなりますが、
IC自身の発熱としては問題ないと考えて良いですか。
②データシート記載の6.4項の熱抵抗は出力電力ではなく、ICの消費電力を示していますか。
 
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回答

①周囲温度の条件によりますが、室温であれば問題ありません。
DRV8835の消費電力については、データシートP.16の10.3.1 Power Dissipationの式(2)から算出します。
 Power ≈ IRMS^2 × (High-Side RDS(on)+ Low-Side RDS(on))
 IRMS:モータ電流(平均値)
 RDS(on):内部FETオン抵抗
RDS(on)に関しては8ページのFigure 4. RDS(ON)の温度特性で、本来はVcc(電源)、VM(モータ電源)
の条件で求めますが、デバイスの合計の内部FETオン抵抗として約1Ωとして見積もって
計算することが出来ます。(High/Low-Side x2個分)
例えば、モータ電流の平均が0.4Aの場合の消費電力は、
 Power ≈ 0.4A^2 × 1Ω=0.16W
仮に周囲温度(TA)=35℃とすると、ジャンクション温度(Tj)は以下になります。
 TJ = TA + (PD × RθJA) = 35°C + (0.16W × 50.4°C/W) = 43°C
 
②はい、データシート6.4項の熱抵抗はICの消費電力に対してのものを示しています。