MPC5600 ファミリのクロックは、
入力された周波数から逓倍回路FMPLLを介し分周させたクロックを内部各々のモジュールへと供給しています。
MPC5643Lでは、
入力可能な外部オシレータ(XOSC/4MHz-40MHz)
もしくは内部オシレータ16MHzのいずれかを用い最大周波数120MHzを生成することになります。
クロック生成式は以下の式で構成されています。
PHI = (CLKIN * LDF)/(IDF * ODF)
*LDFは逓倍器を示しており、NDIVで設定します
PHIが生成されるクロックであり、
CLKINを入力周波数とし、LDF、IDF、ODFの3つの値を元に計算します。
例えば入力周波数 16 MHzとし、120MHzのクロックを生成する場合を例とすると、
LDF : 30、IDF : 1、ODF : 4とすれば、以下のように120MHzと算出できます。
PHI = (16 MHz * 30) / (1 * 4) = 120 MHz
なおこのとき、
FMPLLで逓倍した周波数、fVCOを以下計算式で256-512MHzの範囲内であるかを確認する必要があります。
上記で使用したLDF、IDF値を用い以下のように計算し、範囲内かを確認ください。
fVCO = (CLKIN / IDF) * LDF = (16 / 1) * 30 = 480 MHz
LDFとNDIVの関係は上記テーブルを、
IDF, ODF値は下記記載を参照ください。
Table 27-3. Input divide ratios
Table 27-4. Output Divide Ratios
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Chapter 27 Frequency-Modulated Phase-Locked Loop (FMPLL)