ここでは、従来のフラッシュメモリと、
FRAM(Ferroelectric Random Access Memory)の差異について述べます。
フラッシュメモリは、あくまで書き換えが可能なROM(Read Only Memory)です。
そのため、内容を書き換えるためには、
高電圧をかけて消去と書き込みを別途行う必要があります。
高電圧とは、10V~25Vの電圧で、電源の約3Vからこの電圧を発生させるためには、
内部でチャージポンプ回路などを使って昇圧をする必要があります。
そのため、書き込み時には時間と電力消費が必須でした。
その代わり、フラッシュメモリはRAMとは違って電源が供給されなくても、
内容が保持されます。
FRAMは、独自の原理で記憶動作をすることができ、
RAMと同様に電源電圧だけで自由に読み書きができるデバイスです。
さらに、電源が供給されなくても、内容が保持されます。
このように、FRAMはマイコンのメモリとしては理想的な特性を持っていて、
消費電力を下げるために電源を切ることも可能です。
MSP430のいくつかのデバイスは、コアとRAMの電源を切ってしまう、
LPM3.5とLPM4.5のモードを持っています。
しかし従来のフラッシュメモリでは、RAMの内容を保持するのが困難なため、
LPMx.5モードは大変使いにくいものでした。
その点、FRAMは不揮発のRAMとして使えるため、容易にLPMx.5が使えるようになりました。
唯一の欠点はアクセス速度で、現在のFRAMは8MHzまでのアクセスが可能です。
そのため、MSPのクロックは8MHz以下で使用することをお勧めします。
| |
フラッシュ |
FRAM |
RAM |
| 読出し速度 |
20μs |
125μs |
20μs |
| 書込み速度 |
80000μs |
125μs |
20μs |
| 書込み電圧 |
約20V |
1.8V |
1.8V |
| 書込み電流 |
3mA |
<200μA |
<200μA |
| 消去電流 |
6mA |
- |
- |
| 消去単位 |
ブロック |
バイト |
バイト |
| 電源オフ時 |
データ保持 |
データ保持 |
データ消滅 |