【判断基準】
以下の式が成り立つとき、外付けダイオードによる保護が必要となります。
t < (Vcc x Ct) / 20mA
t:電源電圧の立下り時間[ns]
Vcc:電源電圧[V]
Ct:タイミング・コンデンサ容量[pF]
電源OFFによってタイミング・コンデンサ内の電荷は、デバイス内部のVcc側保護ダイオードを通して放電されます。
このダイオードは20mAが定格ですので、電源電圧の立下り時間が短い(速い)と20mA以上流れる恐れがあります。
したがって、上記の式が成り立つときは放電用の外付けダイオードを装着していただくことをお勧めします。
【保護ダイオードの実装方法】
放電用の外付けダイオードは、タイミング抵抗Rextと並列にアノードをRext/Cext端子に接続し、
カソードをVcc端子(Vccライン)に接続してください。
【外付け保護ダイオード実装時の注意点】
外付け保護ダイオードの逆方向リーク電流が、タイミング・コンデンサ(CT)への充電時間を若干早める可能性があります。
ダイオードによる保護を必要とするタイミング・コンデンサ(CT)が実装されているので、
時定数は大きく保護ダイオードの逆方向リーク電流が影響することは、ほぼ無いものと考えますが、
お客様のシステムにおいて問題ないレベルか、十分検討してください。
【外付け保護ダイオード選定時の注意点】
・逆耐圧がSN74LV123Aの電源電圧以上であること。
・順方向電流が先の計算式から逆算した電流値以上であること。
・逆方向リーク電流が極力低いものであること。
さらに、外付け保護ダイオードのターンオンをSN74LV123AのVcc側保護ダイオードより速く確実に行うため、
順方向降下電圧(VF)が小さく、ターンオン時間の短いショットキーバリヤ型のダイオードであればより良いものと考えます。