• No : 4935
  • 公開日時 : 2020/03/11 15:04
  • 更新日時 : 2020/05/21 16:23
  • 印刷

【TI:マイコン】 MSP432 LPM3.5への状態遷移について

MSP432 LPM3.5への状態遷移について教えてください。
カテゴリー : 

回答

LPM3.5へは全てのActive Modeから状態遷移でき、AM_LDO_VCORE0に復帰します。
 
      
   出典:MSP432P4xx Technical Reference Manual REVISED June 2019版 SLAU356I(Texas Instruments社)
 
 
 
手順は以下の通りです。
 
1. LOCKxxxxビットをクリア
 PCMCTL1[LOCKLPM5] = 0, PCMCTL1[LOCKBKUP] = 0 となっていることを確認します。
 各ビットがセットされているときは、0をライトしてクリアします。
 
   【PCMの構成】
   
    出典:MSP432P401R データシート REVISED June 2019版(Texas Instruments社)
 
   【PCMCTL1レジスタ構成】
   
   出典:MSP432P401R データシート REVISED June 2019版(Texas Instruments社)
 
   【PCMCTL1レジスタのLOCKBKUP, LOCKLPM5ビット割り付け】
   
   出典:MSP432P401R データシート REVISED June 2019版(Texas Instruments社)
 
 
2. GPIOの設定
   全てのGPIOをフローティング状態がないように設定します。
 
3. RTCとWDTの設定
   LPM3.5では、RTC (Real Time Clock)とWDT (Watchdog Timer)をイネーブルに設定できます。
   なお、LPM3.5に状態遷移するときWDTは、インターバル・タイマ・モード(WDTCT[WDTTMSEL] = 1)
   に設定する必要があります。
 
4. Wakeupのための割り込み要因を設定
   Wakeupに使用する割り込みを有効にします。
   Wakeupに使用可能な割り込み要因は以下となります。
   
 
5. LPMRの設定
   PCMCTL0[LPMR] = Ah に設定します。
 
   【PCMの構成】
   
   出典:MSP432P401R データシート REVISED June 2019版(Texas Instruments社)
 
   【PCMCTL0レジスタ構成】
   
 
   【PCMCTL0レジスタのLPMRビット割り付け】
   
   出典:MSP432P4xx Technical Reference Manual REVISED June 2019版(Texas Instruments社)
 
6. SCB SCR[SLEEPDEEP] = 1
   SCB (System Control Block) のSCR (System Control Register) レジスタのSLEEPDEEPフィールド
   をセットします。SCBの各レジスタのアドレスは、ベース・アドレス0xE000_E000hからの
   オフセット値で設定されます。
 
   【SCBの構成】
   
 
   【SCRレジスタの構成】
   
 
   【SCRレジスタのビット割り付け】
   
   出典:MSP432P4xx Technical Reference Manual REVISED June 2019版(Texas Instruments社)
 
7. LPM3.5へ状態遷移
   WFIあるいはWFEインストラクションを実行するか、
   SCR[SLEEPONEXIT] =1の状態で保留中の最後の割り込みを実行後、LPM3.5に状態遷移します。