I2Cは双方向で通信を行うことが出来るインターフェイスの為、Lowはマスター側およびスレーブ側から検出できるようにしなくてはなりません。
下図のように静的電圧オフセット(SVO)を有した端子同士が接続された場合を例に挙げます。
例1 マスター側がLowに引き下げられる場合
左のバッファのB側のFETがオンとなるとSVO電圧(0.4V)が見えます。
右のバッファのゲート制御がSVO電圧(0.5V)未満を検出するので、A側のFETをオンすることでマスター側がLow状態となったことを認識します。
例2 スレーブ側がLowに引き下げられる場合
右のバッファのA側のFETがオンとなるとSVO電圧(0.5V)が見えます。
そのことにより左のバッファのゲート制御がSVO電圧(0.4V)未満を検出できずA側もB側もFETをオンすることが出来ません。
マスター側からはスレーブ側がLow状態となったことを検出できない為正常に通信を行うことが出来ません。
従いまして、SVOを有した端子同士の接続を行うことが出来ません。