設定上はCAN-FD 8Mbpsの設定できますが、いくつか気をつけて頂く点があります。
はじめに、S32K11xのFlexCANのクロックは、下記の制約(イコールの場合も含みます)があります。CANCLKとSYS_CLKを48MHzとするとこの制約をクリアできます。
S32K1xx Series Reference Manual, Rev. 13, 04/2020
- 567ページ:Table 27-8. Peripheral clock summaryの注釈4
CAN bit time > (3 x CANCLK period) + (3 x SYS_CLK period)
次に、48MHzをどこから供給するかについて、内蔵FIRCは精度(+/-1.1%)のためユーザの要求を満たせない可能性があります。そのため外部から供給することを考えますが、発振子の最大入力クロック周波数は40MHzまでのため、48MHzを供給するためには外部クロック(発振器)が必要となります。ただし、外部クロックの場合、Dutyの制約が48%~52%と非常に厳しくなっておりますので注意してください。
S32K1xx Data Sheet, Rev. 13, 04/2020
-39ページ:Table 28. External System Oscillator frequency specifications
最後に、上記の設定を行った場合でも、Time Quantaが6と小さいため、サンプリングタイミングがユーザの要求を満たせるか注意してください。こちらで不足の場合は、PLLを使って80MHzをFlexCANへ供給できるS32K14xをご検討ください。