1.DMDの構造
DMDは、CMOS SRAMメモリ層上にアドレス電極・バイアス層のメタル3(metal-3), ヨークとヒンジ、マイクロミラーにモノリシックに形成されています。
マイクロミラーの材質はAlで、13.6um, 10.8um, 7.6um, 5.4umピッチで数百万個レベルで配列されています。
2.DMD動作原理
メモリ出力に応じてマイクロミラーは2方向(プラス又はマイナス12度または17度)へ傾く。ヒンジを支点にしたミラー及びヨークはメモリセルとの間に作用する静電引力により着地面に着地するまで傾き動作する。ヨーク先にはスプリングチップが形成されており、静電引力エネルギーを蓄積、放出することによってミラーの傾き動作が行われます。
ミラーは通常水平方向位置が安定状態になりますが、SRAM電圧に対してミラーにバイアスをかけるとON(またはOFF)の傾き動作が行われます。その後バイアス無印加の状態でミラー反転(又は、保持初期状態)となります(リリース)。
3.動作信頼性
過度の温度上昇はミラーを1方向に偏って動作させる条件でおこるヒンジ変形(ヒンジメモリー)を加速し、DMDの長期信頼性に影響を及ぼします。この変形を極力抑え確かな動作を保証する為に限界動作温度範囲、1方向への傾き振り分け(Duty Cycle)は、データシートの仕様を守る必要があります。