1. リトリガの周期が短いとき
SN74LV123Aに接続されたタイミング・コンデンサは、平常時Vcc電位に充電されています。
/A、Bおよび/CLRのトリガは、SN74LV123A内部のフリップフロップに入力される構造になっています。
トリガが入力されると、SN74LV123Aはチップ内でタイミング・コンデンサの電荷を一旦放電し、
タイミング抵抗との時定数によって充電していきます。
タイミング・コンデンサの放電期間はフリップフロップをリセットしているため、この期間に入力されるトリガは無効となります。
出典:SN74LV123Aデータシート REVISED AUGUST 2015版(Texas Instruments社)
出力パルスの単発継続時間が、リトリガ・パルス周期の3倍程度になるように設定することをお勧めします。
2. リトリガ周期が長いとき
トリガ・パルスによって出力パルスがアサートされるまで概ね15nSかかります。
そこで、出力パルスの終了直前にリトリガ・パルスが入力されると、
いったん出力パルスが終了し、再度パルスの出力が開始することがあります。
出力パルスをネゲートすることなく、リトリガ・パルスでパルスの出力を継続したいとき、
出力パルスの単発継続時間が、リトリガ・パルスの2倍以上となるように設定することをお勧めします。
少なくとも出力パルスの終了する15nS以上前には、リトリガ・パルスを入力する設計にしてください。
まとめ
リトリガ・パルスの入力で、正しいリトリガ動作を期待するときは、
出力パルスの単発継続時間が、リトリガ・パルスの周期の2~3倍になるような設計をお勧めします。